- 2024.06.29
- [ 店長のただの日記 ]
てがみ屋さんの宝物。
去年の年末の話です。
長崎の季刊誌「樂」2023winter vol.62の特集が「手紙」でした。
「樂」は地方の雑誌なのですが、
タウン誌のような今の情報を伝えるものではなく
毎号特集を組んで発刊しています。
私の中ではとても重厚で憧れの雑誌です。
そんな憧れの雑誌に努める知人から、今度の特集が「手紙」であることと、
ライターさんが「てがみ屋」のホームページに掲載している「てがみ屋の想い」という私の文章を読んで興味を持っているから、一度会ってもらえないかな?と連絡がありました。
その後、軽く「樂」の編集部の方と雑談をさせていただき、
「今日のお話の内容で掲載したいと思いましたので、
後日担当のライターから取材の連絡をさせますね。」と言っていただきました。
光栄だけど、本当に私で良いのかな・・・と思いながら、
後日お話を聞いていただいたのがライターの坂爪さんでした。
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坂爪さんは、
私がどんなこども時代を過ごして、どうやって手紙が好きになったか。
両親とどんな手紙のやり取りをしたのか。
今手紙について思うこと、などじっくりと2時間お話を聞いてくださいました。
今回の取材は家族の話がメインだったので、両親の話をたくさんしました。
2人が亡くなった時のことを話す時、いつも涙が止まらなくなるのですが、
坂爪さんは私の心に寄り添いながら、ご自分のご両親のことも思いつつ
一緒に泣きながら話を聞いてくださいました。
私はこんなありきたりな家族の話を掲載してもらっていいんですか?と聞きました。
でも坂爪さんは
「仲良しの家族はたくさんいますが、家族で手紙を送り合っていることが当たり前っていう人は少ないと思うんです。ご家族のお手紙が残っていることが羨ましいです。」と
母からもらった手紙を読んだ時も
「お母様、素敵ですね。笑う門には福来る。本当にそうですね、ご自身もつらかったはずなのに、こんな言葉を言えるなんて、とてもお強くて素敵です。」と言ってくださって
母が褒められたようで、なんだか本当に嬉しかった。
実際の手紙↓
↓(雑誌の)記事の中で出てくる父との交換日記のようなもの
インタビューを受ける時、良く思うのですが、
自分の中にある物語や考えを聞いてもらうだけでなんだがスッキリします。
頭の中にあるものを吐き出すことってなかなかないし、しゃべってみて気づくこともたくさんある。
特に今回は坂爪さんのお話の受け答えにとても癒されながら話をしたので、インタビュー後は何だか浄化されたような気持ちになりました。
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そして出来上がったページがこちら
題して「てがみ屋さんの宝物。」
すごく優しく温かい文章で、原稿チェックの段階から、もう号泣。
今もこの記事を読む度に温かい気持ちになります。
両親の手紙の写真(文字)も掲載されていて、きっと二人は今「恥ずかしい」ような「誇らしい」ような
そんな気持ちでいてくれているかな・・と思っています。
坂爪さん、本当にありがとうございました。
すごくすごく感謝しています。
そして、私が「樂」に掲載してもらえたのは、他でもない、両親のおかげ。
生きている時から、たくさんの愛情を受け取ってきたけれど、
死んでもなお、私にたくさんの愛情を注いでくれている。
そんな風に思いました。